説得力がある話し方を身に付けるためには、大きく2つの必要条件があります。
1つ目の条件は、伝えたい主張(結論)と根拠(理由)が一致していることです。
主張が正しいかどうかは、最初は問題ではありません。
相手に対して、伝えたいことを正当な理由を持って伝えられるか、がまず重要です。
そのためには、主張(結論)と根拠(理由)とが繋がっている事がポイントです。
例えば、あなたが会社でコピー機を購入する際、A社の商品を選択すべきだと上司に
主張したとします。
そういった場合、上司から「なぜ、そのA社のコピー機を選んだのか?」と理由を確実に
聞かれるでしょう。
その時、根拠が不明確で曖昧なものであれば、却下される確率が高まります。
「以前A社でテレビを買ったことがあるので・・・」
「A社に中学校時代の友人が勤めているので・・・」
このような理由では上司も納得しないでしょう。
選択の理由が主張とつながっていないからです。
「あなたがA社で以前テレビを買った」とか「A社に中学校時代の友人が勤めている」ことは、
会社には全く関係無い話です。
「会社がA社のコピー機を買う」ことの理由として説得力が欠けていることがわかると思います。
2つ目の条件は根拠(理由)に漏れがないことです。
つまり、「理由は、それだけなの?」と聞き手に言わせないことです。
上司にA社のコピー機を選んだ理由を聞かれた際に「価格が安く、買い得だからです。」と
回答したとします。この答えは1つ目の条件である「主張と根拠の一致」条件は満たしています。
しかし、それだけで上司が納得するでしょうか?
あなたも何かが足りないと感じるでしょう。
「価格が安く買い得だからです。」だけでは
聞き手から「それだけなの?」と反論されてしまいます。
価格が安くても、コピー機として必要な機能が付いてなければ使い物にならないからです。
説得力のある話し方のできる営業マンはこのように答えます。
A社のコピー機を選んだ理由は3つあります。
一つ目は価格が安いこと
二つ目は機能が充実していること
三つ目は緊急時の対応に不安がないことです。
そのあとに、それぞれの具体的事実や事例を説明します。
顧客に商品やサービスの説明する際も、同じです。
B商品をお勧めする理由は3つあります・・・。
一つ目は耐摩耗性が高く取り換えの手間が軽減されること
二つ目は耐薬品性にも優れているため腐食の心配がないこと
三つ目はメンテナンスフリーであることです。
日頃からこのような話し方を意識して行うことで、説得力のある話し方が
できるようになります。ぜひ、試してみてください。