早いもので2月もあと数日を残すのみとなった。
先週、福岡の室見川では春を告げる白魚漁が解禁となった。
寒い、寒いと言っている間に春はもうすぐやってくる。
さて、かなり前の話だが、ある有名私立幼稚園の入試問題の話である。
[問]: 氷が溶ければ【 】になる。
こんな問題が出題されたのだが、ひとりの受験生の男の子が解答欄に【 春 】と書いた。
この問題の答えは、「氷が溶ければ【 水 】になる」というのが正解であるが、
【 春 】を不正解とすることに異論が出て、職員の間ではかなり議論されたようである。
こういった想定外の回答に対して、自分ならどのような対応をとるか考えてほしい。
私が職員の立場であったなら、迷わず正解とする。
それどころか男の子の素晴らしい感性に対し、共感し感動する。
新入社員への指導で重要なことは?
上記のようなケースは、職場で上司が新入社員を指導する場面でも起こりうるものだ。
ビジネスの現場で、上司は自身の経験などから「正解」と思っている知識や手法を、
新入社員に教えるだろう。
しかし新入社員が「正解」とは全く異なるアプローチをとった時にどのように指導を
するのか、これが非常に重要である。
なぜなら、上司の指導方法によって、新入社員が自信を深めるか、自信を喪失するか
が決まってしまうからである。
部下がついてきてくれる上司の特徴には、以下の3点があるように感じる。
1.部下の意見を受け入れる。(否定しない)
2.良い点を認め、足りない場合は指摘する。(気づきを与える)
3.成長を信じる。(諦めない)
このような態度の指導者には必ず人はついてきてくれる。
叱り方やほめ方のテクニックなどを覚えても、それは本質ではなく枝葉であるため重要ではない。
上司と部下の関係性とは?
上司にとって部下とはどのような存在だろうか?
当たり前のことだが、部下とは上司の仕事を代行してくれる御用聞きでは無いし、
便利屋でもない。新入社員だから雑用だけさせていれば良い訳ではない。
職場での上司と部下の関係性というのは、「共に助け合い、困難を乗り越えていく仲間」である。
そうした上司の本気の思いが、部下に伝わることが何より重要である。
その本気をどのような行動で示すかが、指導者の個性(スタイル)であり腕の見せ所
でもある。
難しいことを考えなくてよい。
上司として部下に対して出来る行動を1つずつ実践してほしい。
たとえば、日報に目を通したら必ずその日のうちに、励ましの一言を添えてフィード
バックすることでもいいだろう。
いずれその新入社員が育って上司となり、新たな新入社員を迎える日が来る。
自分が体験したことが、職場で継承されはずである。
新入社員教育は、あなたの会社の未来を創造することにつながる大切な役割である。
さあ、春は近い。来たるべき日に向けて準備を進めていこう。