双方向のコミュニケーションにとって、問いかけは非常に大切。
イエスセット話法を使うと相手のイエスを引き出す事が出来ます。
使い方はとても簡単。相手が必ず「YES」と答えてしまうような質問を繰り返せはいいのです。
人間の特性として、「一貫性の法則」というものがあり、これを利用するのですが、
「人は何度も同意していると、すぐには反論しにくくなる」というものです。
イエスセット法とは、相手に「ハイ」と次々に答えさせることによって肯定しやすい雰囲気を作りだし、
最終的に自分の提案を受け入れさせるというテクニックと言えます。
それは「人は何度も同意していると、すぐには反論しにくくなる」というものです。
例えば…
Aさん「この季節はこの窓から見ても紅葉がきれいですよね。」
Bさん「そうですね。」
Aさん「天気がいいと、たくさん紅葉を見にに出かけたくなりますね。」
Bさん「そうなんですよね。家にいるのももったいないですもんね。」
Aさん「ドライブとか近場の山に行くと、この季節ちょうど見ごろでしょうね。」
Bさん「いいですね。好きな音楽をかけながら…。」
Aさん「今度の日曜日、良かったら僕の車でドライブ行きませんか。」
Bさん「はい、いいですね。」
いかがでしょうか。
Bさんは、3回もYESを言っています。
ですので、4回目のYESも自然に出てきました。
このように何度も同意しているうちに、心理的バリアーがとけて安心感が芽生えてきます。
そして、NOと言いづらい雰囲気が生まれてくるのです。
注意点としては、話題の選び方です。
イエスセット法はイエスを引き出すのではなく「肯定の積み重ね」でもって、お互いの関係をよくするためのものです。
相手になにかを求めるものではなく、相手になにかを与えるものです。
こういう提案したいけど受け入れてもらえるかな?というときにぜひ使ってもらいたいです。
コミュニケーションが上手い人は、ごく自然にやっているかもしれません。
ということで、営業場面でもうまく使っていきましょう!
営業 「最近、随分寒くなってきましたね」
顧客 「はい」
自分 「そろそろコートが欲しくなってきますね」
顧客 「はい、そうですね」
自分 「コートは何着あってもいいですよね」
顧客 「はい」
自分 「今年はこの色と素材のコートが流行っているのですよ。おしゃれですよね」
顧客 「はい」
自分 「こちらは色違いです。リバーシブルな機能もありまして、持っておくといいですよね」
顧客 「はい、そうですね。こちらを買います」
ということで、イエスセット話法は「相手のイエスを引き出す」というよりも
「相手の気持ちを嬉しくさせる」ためのテクニックと捉えた方が良いでしょう。
自分の我を通すためではなく、相手への思いやりや共感を根っこにおいてこそ効果を発揮するでしょう。